今考えると私がフェリカを選んだ一番の決め手は、校長先生の言葉だったのかもしれません。「ここでの勉強は厳しい。試験のための勉強ではなく、実践で通用する力を身につけてもらいたい。」学校説明会で、最初に校長先生がおっしゃった言葉です。
建築とはまったく無縁の生活をしてきた私にとっては、まさにゼロからのスタートでした。それまで勤めていた会社を辞めて勉強するからには、即戦力となれるだけの知識と技術を身につけたいと考えていました。フェリカは、2年間という短い時間の中でそれを実現できる学校だと思い入学しました。
20歳以上という入学制限があることで、本気で建築を勉強したいという人たちが集まるだろうという期待もありました。実際、みんな建築が好きで、一生懸命でした。課題のことや将来のこと、建築のこと、いろいろな話をしました。本当に良い仲間に恵まれたと思います。
フェリカでの2年間は本当にあっという間でした。校長先生の言葉通り、のんびりした学生生活ではありませんでしたが、とても充実していました。最初のころは製図の授業でも線1本まともに引けず、これで大丈夫かとよく不安になったものですが、気付けば数十枚の図面を描き上げることができるようになっていましたし、訳の分からない専門用語もいつの間にか仲間との会話の中で自然に使われるようになっていました。
一番大変だったのは、やはり設計課題でした。授業以外に自分で調べものをしたり、図面を描いたり、限られた時間の中で作業はいつも時間との戦いでした。いろいろなことを考えながら作品を期限までに完成させる、これは実際の仕事でもまったく同じです。一つの課題を提出するたびに少しずつ自分に自信が持てるようになったような気がします。あきらめず頑張ってよかったと思います。
熟練の職人さんと打ち合わせをする足助さん
現在、私は長野県松本市にある工務店で働いています。設計・積算部に所属しており、主に設計・製図、積算・見積りなどの仕事をしています。小規模の工事では工事管理をすることもあります。木造住宅を基本に自社での設計施工から設計事務所の請負工事、ゼネコンからの下請けなど仕事の範囲は幅広く、それぞれに特徴があり学ぶこともたくさんあります。忙しくてめげそうになってしまうこともありますが、それ以上に楽しいと感じることの方が多いです。まだまだ半人前ですが、建築の楽しさ、奥の深さを探求しながら仕事を続けていきたいと思います。
後輩の皆さん、これからフェリカに入ろうとしている皆さん、是非頑張ってください。